cmをインチに変換する方法(正確な換算係数つき)
cmをインチに変換するには、cmの数値に0.393701を掛ける。たとえば30cmなら30 × 0.393701 = 11.81インチになる。逆にインチからcmに戻したいときは、インチの数値に2.54を掛けるだけで端数のない正確な値が出る。
なぜ換算係数は0.39ではなく0.393701なのか
1インチは正確に2.54cmと定められている。これは1959年に英語圏の主要国が結んだ国際ヤード・ポンド協定によるもので、同じ条約でポンドも0.45359237kgに固定された。つまりインチからcmへの変換は、2.54を掛けるだけで端数のない正確な値になる。
問題は逆方向だ。1cmをインチに直すには1 ÷ 2.54を計算する必要があり、これは0.3937007874…と永遠に続く循環小数になる。どこかで区切らなければ実用にならないため、このツールと本記事では小数点以下6桁の0.393701を採用している。小数点以下2桁の0.39まで削ると誤差が大きくなりすぎる場面があり、それは後で生地の例で具体的に示す。
実例で見る: 身長、テレビ画面、用紙サイズ
身長をインチとフィートに直す
身長175cmの人を例にする。まず175 × 0.393701 = 68.897675インチ。これがそのままインチ表記でも通じるが、アメリカやイギリスでは日常的にフィートとインチの組み合わせで身長を言う。68.897675インチを12で割ると5.741…フィート。整数部分の5がフィート、残りの0.741…フィートに12を掛け直すと8.897675インチになる。つまり5フィート8.9インチで、日常会話では四捨五入されて5フィート9インチ、表記なら5’9”と言われることが多い。
テレビやモニターのサイズは対角線だと覚える
ここが最も勘違いされやすい部分だ。テレビやモニターの「55インチ」「27インチ」といった表示は、メートル法の国であっても常に画面の対角線の長さをインチで表している。幅でも高さでもない。
55インチのテレビなら55 × 2.54 = 139.7cm、これは対角線の長さだ。一般的な16:9の画面でこの対角線からたてよこを計算すると、実際の幅はおよそ121.9cm、高さはおよそ68.6cmになる。139.7cmという数字だけを見て、それをそのままテレビの横幅だと思い込んでしまう人は少なくない。
実際に起きやすい失敗はこうだ。テレビ台の棚に130cmの隙間しかないとする。「55インチ=139.7cm」という計算をそのまま横幅だと勘違いすると、139.7cmは130cmの隙間に入らないと判断して購入をあきらめたり、より大きなテレビ台に買い替えたりしてしまう。実際の横幅は121.9cmなので、130cmの隙間には余裕で収まっていたはずだ。対角線と幅を混同すると、こういう判断ミスにつながる。
A4とレターサイズは同じ紙ではない
日本で日常的に使うA4用紙は21.0 x 29.7cmで、インチに直すと8.27 x 11.69インチになる。一方、アメリカで標準的に使われるレターサイズは8.5 x 11インチで、cmに直すと21.59 x 27.94cmだ。数字を並べて比べると違いがはっきりする。
| サイズ | cm | インチ |
|---|---|---|
| A4 | 21.0 x 29.7cm | 8.27 x 11.69インチ |
| レター | 21.59 x 27.94cm | 8.5 x 11インチ |
レターサイズはA4より横に0.59cm広く、縦に1.76cm短い。アメリカのサイトからダウンロードしたレター形式のPDFを、日本のA4設定のプリンターでそのまま印刷すると、右端や下端が切れたり、逆に余白が不均一になったりする。印刷前に用紙設定をA4に合わせて縮小するか、レイアウトソフト側でサイズを指定し直す必要がある。
実際に変換してみる
数値を入力するだけで結果が出るツールを用意した。
よくある間違いと注意点
テレビの横幅をそのまま対角線のcm換算値だと思い込むミスは前述の通りだ。家具の配置を考えるときは、メーカーが公表している「幅」の実寸を確認し、インチ表記の対角線サイズだけで判断しないほうがいい。
大きな数量を扱うときの丸め誤差も見落とされがちだ。0.39という近似値は一枚の書類や一人の身長を測る程度なら問題にならないが、数量が増えると差が積み重なる。たとえば100メートル、つまり10,000cmの生地のロールを考える。0.39を使うと10,000 × 0.39 = 3,900インチ。実際の値は10,000 × 0.393701 = 3,937.01インチで、その差は37インチにもなる。生地や木材、ケーブルをインチやフィート単位で仕入れたり、逆にインチ単位で請求したりする業務では、この37インチの差がそのまま金額の差になる。
暗算で素早く見積もりたいときは、cmの値を2.5で割り、その結果からさらに2%を引くとよい。100cmを例にすると、100 ÷ 2.5 = 40、40の2%は0.8になる。40からこの0.8を引くと39.2インチが出る。正確な値は100 × 0.393701 = 39.37インチなので、家具を選ぶときや部屋の寸法をざっくり確認するときには十分な精度になる。
よくある質問
なぜ換算係数は0.39のような丸い数字ではないのですか? 1インチが正確に2.54cmと定義されているため、その逆数である1 ÷ 2.54は0.3937007874…という無限に続く循環小数になる。丸い数字ではなく循環小数になるのは自然な結果で、実用のためにどこかの桁で打ち切る必要がある。このサイトのツールと計算例では小数点以下6桁の0.393701を使っている。
55インチのテレビの幅は139.7cmですか? いいえ、139.7cmは対角線の長さで、幅ではない。55インチという表示はテレビやモニター業界の慣習で常に画面の対角線をインチで示しており、55 × 2.54 = 139.7cmはその対角線の値になる。一般的な16:9画面での実際の幅はおよそ121.9cm、高さはおよそ68.6cmだ。テレビ台の隙間に収まるか確認したいときは、対角線ではなく実際の幅の数値を見る必要がある。
A4はインチに換算するとレターサイズと同じになりますか? ならない。A4は21.0 x 29.7cmで、インチに直すと8.27 x 11.69インチになる。アメリカのレターサイズは8.5 x 11インチで、cmに直すと21.59 x 27.94cmだ。レターサイズはA4より横に0.59cm広く、縦に1.76cm短いので、どちらの単位で比べても別の規格になる。レター形式のPDFをA4プリンターでそのまま印刷すると、内容が切れたり余白が不均一になったりすることがある。